ラム酒と海賊 キャプテン・モーガン

ラムコンシェルジュのkunitomoです。

「私は太平洋の海水がラムであればよいのにと思うくらいラムを愛しております。」映画にもなった森見登美彦作「夜は短し歩けよ乙女」の主人公「黒髪の乙女」の発言です。私もラム酒の海があれば溺れてみたい!

皆さんがラム酒に持つイメージって、どんなんでしょう?ラムは、他の酒に比べると海をイメージする人が多いのじゃないでしょうか?

よく聞くのが「パイレーツ・オブ・カリビアン」のおかげで海賊のイメージが強いみたいですね。ジャック・スパロウのセリフ「Why is the rum always gone?」の通り、私もいつも飲んだらそんな気持ちになります(笑)

 

ロバート・ルイス・スチーブンソン著の小説「宝島」に出てくる海賊の歌にもラムが出てきますよ。「Fifteen men on the dead man's chest.Yo-ho-ho, and a bottle of rum!Drink and the devil had done for the rest.Yo-ho-ho, and a bottle of rum!」昔から、ラムのイメージは海賊が酔っぱらう酒ですね!

映画ではなく、実際に17世紀にカリブ海で活躍した海賊ヘンリー・モーガン(Henry Morgan)。彼は、1674年国王チャールズ二世から大英帝国に対する献身的な貢献を評価され、ナイトの爵位を授与されました。

1680年にはジャマイカ島代理総督にまで就任した、悪いのか悪くないのか(笑)わからない海賊です。その名声はカリブ海の隅々まで知れ渡っていたようで、まさに海賊王。

 

彼にちなんで命名されたラムがあります。その名も「キャプテン・モルガン・スパイスト・ラム(Captain Morgan Spiced Rum)」。スパイストというのはラム酒に香辛料で香りを付けたもの。フレーバード・ラムともいわれます。

ヘンリー・モーガンの絵と、スローガンである「To Life, Love and Loot(人生とは、愛と略奪)」がラベルに描かれています。このラムは、バニラフレーバーで香りをつけているので、ほんのり甘く香りが高いので人気があります。

1944年シーグラム・カンパニー「キャプテン・モーガン・ラム・カンパニー」という名前でラムの生産を開始しました。

ジャマイカ政府からロングポンド蒸留所をシーグラム社が購入たのですが、その蒸留所からラムを買っていた「レヴィ・ブラザーズ」というキングストンの薬局(!)が、購入したラムに薬草や香辛料を加えて瓶詰して売っていたのに目をつけて、その権利を購入したのが始まりです。

シーグラム社は、その後キャプテンモルガンブランドをディアジオ社に売却。ディアジオ社は、2008年にアメリカ領バージン諸島のセントクロイ島で新しいラム蒸留所を建設、2012年から蒸留を開始して、現在に至っています。

今回写真をアップしているのは、その上級品「キャプテンモルガン プライベートストック(Captain Morgan Private Stock)」

一般のものより、甘みが強いのが特徴です。供給が不安定なため、バーに必ずあるかはわかりません。もし皆さん見つけたら飲んでみてください。甘い酒が嫌いな人には勧めませんよ。

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