ラム酒のおすすめ(キューバ共和国)

キューバ共和国(Republic of Cuba)

ラムコンシェルジュのkunitomoです。今回はキューバ共和国のラムについてご紹介します。

・首都:ハバナ(Havana)

・通貨:外国人が使う兌換ペソ「クック(CUC)」と、キューバ国民が使う人民ペソ「クプもしくはペス・クバーノ(CUP)」がある。

・公用語:スペイン語

・ベストシーズン:一般的に11〜4月が乾季とされ、雨や湿気も少なく観光しやすい。

・時差:日本との時差は-14時間。

キューバラムの特徴

キューバラムの特徴は、「RON LIGERO(ロンリヘロ)」と言われています。英語で言うとライトラムです。4回蒸留を行のが基本となりますが、1回目の蒸留でできたアルコールは「アグアルディエンテ」と呼ばれ、ラムと明確に区別されています。このアグアルディエンテの一部を樽熟成し、残りのアルコールを3回蒸留し、96度まで引き上げたアルコールとアグアルディエンテを熟成したものをミネラル成分を除いた水で混ぜ合わせてラムを作るのが、キューバラムの特徴です。

ハバナクラブ(Havana Club)

キューバの代表的なラムで、世界的にも有名なブランドです。会社名は、クバロンコーポラシオンS.A.創立は1878年、D・ホセ・アレチャバラ・アルダマによって設立さました。1954年にハバナクラブの生産・販売を開始し、「熟成された最高のラム」という名声を得ました。キューバでは、12月~3月にサトウキビの収穫を行います。サトウキビを圧搾してできた液体をキューバでは、「エル・グアラポ」といいます。その「エル・グアラポ」に熱を加え、砂糖の結晶と「ミエレス(蜂蜜)」と呼ばれる糖蜜(モラセス)に分離されますが、この糖蜜は約4年間の保存が可能で、他国の保存期間と比較するとびっくりするくらい長い期間です。ハバナクラブの酵母は「サンタクルス」と呼ばれる、ハバナクラブ専用酵母です。キューバでは蒸留に銅製の連続式蒸留器を使用することを義務付けていますが、これがキューバラムの特性を引き出すものとなっています。ハバナクラブのラベルにデザインされている女性の像は、「ラ・ヒラルディージャ」の像です。彼女はキューバ史上初の女性提督で、この像がハバナ市内の市立博物館内に展示されています。蒸留所は、キューバ全土にあるとのことです。

ハバナクラブのLINEUP

アニェホ3年、アニェホ・レセルバ、アニェホ7年、セレクション・デ・マエストロ、サン・クリストバル・デ・ラ・ハバナ・アニェホ・ソレラ12年、グランレセルバ15年、マキシモ、ユニオン

ハバナクラブ

ロン・サンティアゴ・デ・クーバ(Ron Santiago de Cuba)

キューバ屈指の伝統的な味のラムです。芳醇な香りと深みのあるラムで、ハバナクラブよりも若干甘めです。キューバ革命まではバカルディ蒸留所として稼働していたサンティアゴ・デ・クーバ蒸留所で作られています。会社はハバナクラブと同じ、クバロンコーポラシオンS.A.とですが、設立は1862年とハバナクラブよりも古く、キューバ革命から1994年まではカネイ蒸留所という名称で呼ばれていました。銘柄自体は1970年から製造が開始されています。同じ蒸留所で製造しているラムの銘柄は、革命後からロン・カネイ、1970年からこのロン・サンティアゴ・デ・クーバ、ロン・バラデロ、2000年まではロン・マツサレムが作られていました。アグアルディエンテのサオカンもこの蒸留所で製造されています。

ロン・サンティアゴ・デ・クーバのLINEUP

カラルタブランカ(3年)、アニェホ(7年)、アニェホスペリオール11年、アニェホスペリオール12年、エクストラアニェホ20年、エクストラアニェホ25年、500

サンティアゴ・デ・クーバ

ムラータ(Mulata)

日本人みたいな名前ですが、「ムラータ」とはスペイン語で混血の女性を意味します。最初のオーナーはスペインの陸軍大佐、ホセ・ベルガラ・イニャラ。彼が1868年に設立し、今はテクノアスーカル社が製造しています。1944年に設置されたサンタフェ蒸留所で現在は作られています。サンティアゴ・デ・クーバに近い味わいです。アルコール度数は38度とハバナクラブやサンティアゴ・デ・クーバの40度と比較すると、少しだけ低くなっています。やや軽めで、ハバナクラブににています。

ムラータのLINEUP

シルバードライ、アニェホ・ブランコ、アニェホ3年、アニェホ5年、パルマ・スペリオール、アニェホ7年、アニェホ15年、アニェホ20年

ムラータ

ロン・クバイ(Ron Cubay)

ロン・クバイは1998年から作られた、比較的新しいラムです。それ以前は同じ蒸留所で、ハバナクラブだけを製造していました。このセントラル蒸留所の熟成庫には30年~60年も使用していた樽があり、その樽を使用しています。蒸留器は蒸留所になく、隣接する「ジョージワシントン」という製糖工場の中にあるという変わった形です。会社はクバロンコーポラシオンS.A.設立は1972年です。

ロン・クバイのLINEUP

カルタブランカ1年、カルタドラーダ、カルタブランカ・エクストラ・ビエホ、アニェホ6年、アニェホ10年、アニェホスアーベ、レセルバ・エスペシャル10年、エレキシール33、1870

ロン・クバイ

レジェンド・オブ・キューバン・ラム(Legend Of Cuban Rum)

伝説のキューバンラムです。出会うことがあったらぜひとも一度味わってください。私はあるバーで隠しているこのラムをこっそりいただくことが至上の喜びです。ラベルには「Pre-1962」とあり、1960年以前のラムが入っているように書かれていますが、1940年から1950年代にキューバで蒸留された後に樽詰めされ、その後スペインでバルデスピノ社にて、直前までソレラ・システムで熟成されていたラムです。バルデスピノ社はシェリー酒が有名ですが、会社としての登記は1875年ですが、ビジネスとしては1430年まで遡る歴史があります。そこに訪れた人だけが飲めた門外不出のラムでしたが、ジャパンインポート社の尽力により出回ることとなった貴重なラムです。

レジェンド・オブ・キューバンラム

サンテーロ(Santero)

キューバで最も信仰されているサンテリアという宗教に由来し、ラベルの絵もその宗教者を表している。特にこのサンテーロのナチュラルは厳密にいうとラムではなく、キューバの国民酒アグアルディエンテです。ラムよりも荒々しいですが、モヒートの原型であるカンチャンチャラをこのアグアルディエンテで作ると「ドラケ」というカクテルになります。蒸留所はパライソ蒸留所。昔サンティ・スピリトゥス州にあったトゥイヌク製糖工場の建物を使用しています。

サンテーロのLINEUP

アグアルディエンテ・ナチュラル、シルバードライ、バルマ・スペリオール、アニェホ・ブランコ、アニェホ・レセルバ、アニェホ、アニェホ11年

サンテーロ

ロン・ビヒア(Ron Vigia)

アーネスト・ヘミングウェイが暮らしていたハバナ市街の「フィンカ・ビヒア(Finca Vigia)」に由来するラムです。現在建物は博物館になっており、土産物用として販売されているものとなります。そこに行かないと買えないという意味では貴重なラムです。

ロン・ビヒア

ロン・レジェンダリオ(Ron Legendario)

こちらのラムの情報はあまりありませんが、1946年から、ハバナでキューバ国内向けに向けに売られているラムです。1976年にハバナのボコイ社のエル・セロ工場にて独占販売をしていたラムとのことです。

ロン・レジェンダリオ

 

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